【実体験】バンコクでの住まい探しで気を付けたい5つのこと

【実体験】バンコクでの住まい探しで気を付けたい5つのこと

私は2019年からバンコクで暮らし、現地の不動産エージェントとして多くの日本人の住まい探しをサポートしてきました。

今でこそバンコクの街を我が家のように感じていますが、初めて住まい探しをした時は戸惑うことばかり。

「え、この契約書、タイ語だけ?」「え、この条件って日本と全然違うの?」と驚きの連続でした。

そんな経験をもとに、バンコクで安心して暮らせる住まいを見つけるためのポイントをお伝えしていきます。

バンコクの住宅市場を知ろう

バンコクの住宅市場は、ここ数年で大きく変化しています。

日本では当たり前の「アパート」という形態はほとんどなく、代わりに「コンドミニアム」や「サービスアパート」が主流となっています。

物件の種類と特徴:コンドミニアム、サービスアパートなど

バンコクで探せる物件は、大きく分けて以下の3種類があります。

コンドミニアムは、日本でいうマンションのような物件です。

セキュリティがしっかりしていて、プールやジムなどの共用施設が充実しているのが特徴。

最近では、日本人入居者向けに浴槽付きの物件も増えてきました。

サービスアパートは、家具付きで管理サービスが充実した物件です。

週1回の清掃サービスが含まれていたり、フロントで宅配物を預かってくれたりと、ホテルのような快適さが魅力。

ただし、家賃はコンドミニアムより20-30%ほど高めです。

タウンハウスは、一戸建てタイプの物件です。

バンコク中心部では珍しく、少し郊外に出ると見つかります。

家族での長期滞在には適していますが、セキュリティ面では注意が必要です。

人気エリアとその特徴:エカマイ、プロンポン、サトーンなど

バンコクの人気エリアは、BTSスカイトレイン(高架鉄道)の駅周辺に集中しています。

プロンポン・トンローエリアは、日本人駐在員に最も人気のエリア。

日本食レストランやスーパーが多く、日本語対応可能な病院もあります。

通勤に便利なBTSプロンポン駅からオフィス街のアソーク駅まで約5分という立地も魅力です。

エカマイエリアは、最近特に注目を集めているスポット。

おしゃれなカフェや個性的なショップが立ち並び、若い世代に人気があります。

日本人学校へのアクセスも良好で、家族での滞在にも適しています。

サトーンエリアは、高級住宅街として知られています。

大使館や国際企業が集まるエリアで、落ち着いた雰囲気が特徴。

緑が多く、週末はルンピニー公園でジョギングを楽しむ人も多いです。

現地の家賃相場と日本との違い

バンコクの家賃相場は、エリアと物件のグレードによって大きく異なります。

例えば、BTSプロンポン駅周辺の1ベッドルーム(45㎡程度)の場合:

グレード家賃(月額)設備・特徴
ハイグレード8-12万バーツ高級内装、充実した共用施設、観光スポットや商業施設へ至近
ミドルグレード4-7万バーツ標準的な内装、基本的な共用施設完備、駅から徒歩10分圏内
スタンダード2-3.5万バーツシンプルな内装、基本的な設備、駅からやや距離あり

日本との大きな違いは、敷金・礼金のシステムです。

バンコクでは一般的に、敷金(デポジット)は2ヶ月分が標準で、礼金の概念はありません。

また、最低契約期間は12ヶ月というのが一般的です。

住まい探しの注意ポイント5つ

ここからは、私が不動産エージェントとして多くの方をサポートしてきた経験から、特に重要な注意ポイントをお伝えします。

1. ロケーションの選び方

「バンコクは渋滞がひどい」というイメージをお持ちの方も多いと思います。

実際、ラッシュ時は想像以上の渋滞に巻き込まれることも。

だからこそ、通勤ルートの確認は最重要ポイントです。

私が転職したての頃、「家賃が安い」という理由だけで、オフィスから遠い物件を選んでしまい、毎日2時間以上の通勤を強いられました。

特に女性の場合は、深夜の帰宅時の安全性も考慮する必要があります。

BTSやMRT(地下鉄)の駅から徒歩5-10分圏内の物件を選ぶことをおすすめします。

2. 設備や内装のチェック

バンコクの物件は、日本とは異なる設備や仕様が一般的です。

例えば、キッチンには「コンロが2口しかない」「シンクが小さい」といった特徴があります。

私のお客様で、日本食をよく作る方の場合は、このポイントが重要な決め手になることも。

特にチェックすべきポイントは:

  • エアコンの設置状況と性能
  • 温水シャワーの水圧
  • 防犯カメラやセキュリティゲートの有無
  • 停電時の非常用電源
  • インターネット環境
  • 収納スペースの十分さ
  • 害虫対策の状況

です。

3. 契約内容の確認

契約書は基本的にタイ語で作成されます。

私が初めて契約した時は、「英語版もあるから大丈夫」と思っていましたが、法的にはタイ語版が正式なんです。

特に注意が必要な契約条項:

  • 契約期間と更新条件
  • 解約時の通知期間(一般的に1-2ヶ月前)
  • 修繕費の負担区分
  • 電気・水道料金の計算方法
  • ペット飼育の可否
  • 騒音や生活ルールに関する規約

できれば、日本語対応可能な不動産エージェントに契約書の内容を確認してもらうことをおすすめします。

4. 初期費用とコスト管理

バンコクで物件を借りる際の初期費用は、意外とかさみます。

私の経験から、以下のような費用を見込んでおく必要があります:

費用項目金額の目安備考
デポジット家賃2ヶ月分退去時に返金(条件あり)
前家賃家賃1ヶ月分入居月の家賃
電気・水道デポジット各3,000-5,000バーツ公共料金の保証金
家具購入費3-10万バーツ物件によって必要度が異なる
インターネット設置費2,000-3,000バーツプロバイダーにより異なる

また、毎月の管理費や共益費も忘れずに確認しましょう。

エアコンの電気代は特に高額になりやすく、夏場は月に4,000-5,000バーツほどかかることも。

5. ローカルエージェントの活用方法

バンコクの不動産エージェントは、日系企業と現地企業の大きく2つに分かれます。

私は両方で働いた経験がありますが、それぞれに特徴があります:

日系エージェント

  • 日本語でのコミュニケーションが可能
  • 日本人の生活習慣を理解した提案
  • 物件情報が比較的少ない
  • 手数料が高めの傾向

ローカルエージェント

  • より多くの物件情報を持っている
  • 家賃交渉に強い
  • 英語またはタイ語でのコミュニケーションが必要
  • 日本人特有のニーズへの理解が薄いことも

理想的なのは、両方を併用すること。

日系エージェントで基本的な市場情報を得た上で、ローカルエージェントも活用して物件の選択肢を広げるのがおすすめです。

特に、長年バンコクで不動産事業を展開している企業は、豊富な経験とノウハウを持っています。

例えば、スターツの評判と実績については、多くの駐在員家族から高い信頼を得ています

宅地建物取引士の資格を持つ日本人スタッフによる丁寧なサポートは、特に初めてバンコクで住まい探しをする方には心強い味方となるでしょう。

女性が安心して暮らせる住まいの条件

私自身、女性の一人暮らしを経験して実感したのは、安全性コミュニティの大切さです。

安全性とセキュリティ設備の見極め方

バンコクは決して危険な街ではありませんが、一人暮らしの女性としては、やはり安全面は気になりますよね。

私が物件選びで特に重視しているセキュリティポイントは:

  • 24時間警備員の常駐
  • エレベーターのカードキーシステム
  • 各フロアの防犯カメラ設置状況
  • 深夜の出入り口の施錠管理
  • 緊急時の管理事務所の対応体制

実は、高級コンドミニアムだからといって、必ずしもセキュリティが万全とは限りません。

私のお客様の中には、「派手な外観よりも、しっかりとした警備体制」を選ぶ方も多いです。

特に夜間の一人歩きが心配な方には、コンビニエンスストアまでの動線も重要なチェックポイント。

暗い路地を通らずに行けるルートがあるかどうかは、実際に夜に下見することをおすすめします。

周辺環境や現地コミュニティとの関わり方

バンコルでの暮らしを快適にするには、良好なコミュニティとの関係も大切です。

私が特におすすめしたいのが、日本人コミュニティのある物件です。

LINE等のSNSグループで、同じ物件に住む日本人同士で情報交換ができる環境があると心強いです。

例えば:

  • 近所の美味しいレストラン情報
  • 急な停電や断水時の対応方法
  • 信頼できる家事代行さんの紹介
  • 週末のイベント情報

など、生活に役立つ情報が自然と集まってきます。

ただし、あまり日本人だけのコミュニティに閉じこもりすぎるのも考えもの。

私の場合は、物件内のジムやプールを利用する中で、現地の方や他の外国人居住者とも自然な交流が生まれました。

まとめ

バンコクでの住まい探しは、最初は不安なことばかりかもしれません。

でも、以下のポイントを押さえておけば、きっと理想の住まいが見つかるはずです:

  • 通勤ルートを最優先に考える
  • セキュリティ設備は必ず自分の目で確認
  • 契約内容は細かいところまでチェック
  • 初期費用は余裕を持って準備
  • 信頼できるエージェントを味方につける

私がバンコクに来て5年。

最初は戸惑うことばかりでしたが、今では「ここに来て良かった」と心から思えています。

バンコクには、日本では経験できない魅力的な暮らしがたくさん待っています。

住まい探しに不安を感じている方も、このガイドを参考に、ぜひ自分にぴったりの「第二の家」を見つけてください。

きっと、新しい発見と出会いに満ちた素敵なバンコクライフが始まるはずです。

Last Updated on 2025年5月19日 by pt2mob